FTTHとは?光回線との違いや仕組みを解説

FTTHとは

この記事で分かること
FTTHとは?
FTTHと光回線の違い
FTTHの特徴
光回線をFTTH方式で契約する方法
FTTHサービス契約の失敗例

 

FTTHとは、「Fiber To The Home」の略称で、光ケーブルの配線方法を表します。

 

この記事では、FTTHの特徴や光回線との違いについて解説します。

 

この記事を書いた人

山本 薫

通信業界歴、約20年。豊富な知識と経験を生かし、その人に合わせたベストなインターネットライフの提案から構築までを得意としています。 回線選びは失敗続きだった自身の過去を「お客さまには同じ経験をさせたくない」との思いから、光回線のコンサルティング業に従事。 法人:ビジネスフォンやOA機器、ネットワーク等 個人:携帯電話や光回線の営業等

FTTHとは?

 

FTTHとは「Fiber To The Home」の略称で、光ファイバーを使った家庭向けの通信サービスのことです。

 

FTTHと光回線の違い

 

光回線には複数の配線方式があり、FTTHはその一つです。

 

光回線を使ったサービスには、私たちの身近なサービスだけでも3種類に分かれています。

 

 

▼ チェックポイント

・ドコモ光・ソフトバンク光・auひかりなどの主流のインターネット  FTTH(Fiber To The Home)

 

・マンション等の集合住宅で主流のインターネット

  FTTB(Fiber To The Building)
    FTTC(Fiber To The Curb)

 

・ケーブルテレビのインターネット

  FTTN(Fiber To The Node)

 

 

3つとも光回線を使ったインターネットですが、厳密にいうと光回線の使われ方が違うため、業界では「FTT〇」といった形で明確に区別されています。

 

また、光回線の使われ方によって通信品質が変わります。

 

FTTH(Fiber To The Home)

 

FTTHは、基地局から各部屋まで光回線(光ファイバーケーブル)が繋がっている配線方式です。

 

各戸のONU(光回線終末装置)まで光ファイバーが接続されているため、他の形式と比較して最も高速な通信が可能です。

 

一般的に光回線でいわれる「最大通信速度1Gbps以上」のサービスが提供されるのは、FTTHの配線方式です。

 

FTTB(Fiber To The Building)

 

FTTBは、基地局から建物の共用部分にあるMDFまで引き込み、そこからはLANケーブルや電話回線などのメタリックケーブルを利用して各戸まで接続される配線方式です。

 

マンションなどの集合住宅やオフィスビルでよく利用されています。

 

光ファイバー以外を使用する区間が存在するため、FTTHと比較すると通信速度はやや遅いです。

 

おおむね100Mbpsのサービスが多く、宅内配線によっては1Gbpsの通信速度を実現しているサービスもあります。

FTTC (Fiber To The Curb)

 

FTTCは、建物そばの道路脇まで光ファイバーが届いている配線方式です。

 

屋外に設置された光信号装置箱(または電気信号装置箱)まで光ファイバーが繋がり、そこから各部屋までは別のケーブルが用いられています。

 

FTTBよりも手前で光ファイバーから他の配線方式に切り替わるため、FTTBよりも通信速度は遅くなります。

 

FTTN (Fiber To The Node)

 

FTTCと同様に屋外にある分配ノードまで光ファイバーが繋がり、そこから各部屋までは別のケーブルが用いられています。

 

HFC(光ハイブリッド)方式とも呼ばれます。

 

多くのケーブルテレビのインターネットでFTTNを採用していますが、途中で光ファイバーから他のケーブルに切り替わるため通信速度は遅くなります。

 

FTTHの特徴

 

光回線と一口に言っても、配線方式によってさまざまなパターンに分類できます。

 

それでは、FTTHの特徴をみていきましょう。

 

通信速度が速い

 

FTTHでは、基地局から自室まで光ファイバーで繋がっているため、他の配線方式のように途中で光ファイバーよりも速度の劣るケーブルへの接続がありません。

 

その分、他の配線方式よりも通信速度が速いという特徴があります。

 

基地局からの距離が離れても速度に影響が出ない

 

光ファイバーは、基地局から離れた場所に自宅があっても速度が低下しません。

 

過去に主流に使われていたADSLなど電話線を使った回線は基地局から離れるほど通信速度が低下しましたが、光回線は自宅の場所に関わらず高速通信が可能です。

 

開通までに時間がかかる場合がある

 

FTTHは各戸まで直接光ファイバーを接続するため、光回線利用時に屋内と屋外の工事が必要です。

 

すでに建物まで光ファイバーが届いているFTTBなどに比べ、新たに自宅まで個別に光ファイバーを引く必要があるため開通工事に時間がかかります。

 

光回線をFTTH方式で契約するには?

 

FTTHは通信速度が速く安定しているため、FTTHの光回線を契約したいと希望する方も多いと思います。

 

戸建てにお住まいの方は、ケーブルテレビなどではない通常の光回線プランを申し込めば良いのですが、マンションなどの集合住宅にお住まいの方は注意が必要です。

 

光回線各社はマンション向けプランを用意していますが、マンション向けプランはFTTBを採用しているためです。

 

集合住宅にお住まいでFTTHにこだわりたい方は、戸建て向けのプランを個別契約するという方法もあります。

 

知っておきたいFTTHサービス契約の失敗例

 

FTTHのサービスを契約すれば、安心して最大通信速度1Gbpsのインターネットが利用できると思われがちですが、実はそうではありません。

 

 

▼ 注意ポイント

FTTHのサービスだと思って申し込んでも、VDSL方式(FTTB)やLAN配線方式(FTTB)といった判定がなされることがあります。

 

これは集合住宅の構造によってFTTBになってしまったというケースです。

 

 

VDSL方式

 

光配線方式が不可能な集合住宅にお住まいで、既存の電話回線を建物の共用部分にあるMDFから利用するケースです。

 

VDSL方式はFTTHではないため、通信速度が最大で100Mbpsとなってしまいます。

 

LAN配線方式

 

光配線方式(光ケーブル)の導入が難しい場合、MDFからはLANケーブルを使って配線する方式です。

 

LANケーブルの対応規格によっては通信速度が最大1Gbpsとなるサービスもありますが、FTTHサービスを申し込んでLAN配線方式に判定された場合は最大100Mbpsとなることが一般的です。

 

まとめ

 

FTTHは光回線の配線方式の1つであり、最も速い通信が可能です。

 

ぜひ、ご自宅の光回線がどの配線方式か確認してみてください。

 

インターネット回線を検討中の方や光回線選びでお悩みの方は、当社までお気軽にご連絡ください。

 

光回線のプロがお客様に最適な光回線をご提案します。